HowTo講座

塗料の塗り方 塗料と塗装の基礎知識

塗料の役割と効用

私たちの生活環境を見ますと、鉄やアルミ、銅などの金属をはじめコンクリート、モルタル、プラスチック、木材など塗料が数多く塗られております。塗料の働きは、物の表面 に乾燥した膜をつくることによってつぎのような役割と効用をもたらすものです。

1.物を保護する

塗料は乾燥すると、物の表面にうすい丈夫な膜を作ります。
その膜が雨や紫外線、塩水等の環境条件から物を保護し、長持ちさせます。

2.物を美しくする

塗料は、物に色、つや、なめらかさ、模様、立体感などを与えると共に美しく保ち、快適な生活空間を作ります。

3.物に特別な効用を与える

塗料に防カビ、防虫、防腐、防さびの機能を与えたり、耐熱、遮熱機能を付加したり、蛍光、蓄光、光電導機能をもたせたりすることによって物に特別な働きを持たせ、物の価値を高めることができます。

塗料は物の形や施工場所、物の形、厚さ、重量に関係なく塗ることができること、定期的に塗り替えることによって、物を半永久的に保護できることが塗料の大きな利点といえます。

塗料の原材料

一般に塗料は液状ですが、その組成は膜になって残るものと揮発して膜にならないものに分けることができます。膜になって残るものには顔料と樹脂、添加剤があります。膜にならず揮発してしまうものには、有機溶剤や水、一部の添加剤があります。

  1. 顔料は物に色をつけ、下地をかくす作用があります。
  2. 樹脂は物に付着して膜になる役目を果たします。
  3. 添加剤は塗料の性能を補助します。
  4. 有機溶剤や水は塗料の粘度を調節して塗りやすくする働きをします。

塗料の膜について

代表的な着色顔料

白色チタン白
赤色パーマネントレッド、トルイジンレッド
さび色酸化鉄(べんがら)
黄色ハンザーエロー、酸化鉄エロー
青色フタロシアニンブルー・紺青
黒色カーボンブラック
銀色アルミペースト、アルミニウム粉
金色しんちゅう粉

代表的な体質顔料

炭酸カルシウム、硫酸バリウム

代表的な特殊顔料

サビドメ顔料(亜鉛末、鉛丹)蛍光・蓄光顔料

代表的な樹脂とその特性

アルキド樹脂 耐久性がよく柔軟で強靭、付着性がよく価格が安い。耐アルカリ性が悪くラッカーシンナーに弱い。
ポリウレタン樹脂 付着性が秀れ、耐衝撃、耐摩耗性、耐薬品性がよい黄変しやすく貯蔵性、耐候性が悪い。
アクリル樹脂 耐候性がよく光沢保持性がよい。変色しにくく耐水、 耐薬品性がよい。
塩化ビニール樹脂 耐水性がよく、付着性がよい。耐薬品性がよい。
エポキシ樹脂 接着性がよく膜が硬い。耐水性、耐薬品性がよい。耐候性が悪い。
フッ素樹脂 耐候性がよく付着性がよい。耐水性、耐薬品性がよい。

代表的な添加剤

乾燥剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤、 防錆剤、色分れ防止剤、 凍結防止剤、紫外線吸収剤など

代表的な溶剤

炭化水素類 石油系:ミネラルスピリット
タール系:キシロール、トルオール
アルコール類 エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール
エステル類 酢酸エチル、酢酸ブチル
ケトン類 メチルエチルケトン、アセトン
グリコールエーテル類 ブチルセロソルブ

塗り始める前の基礎知識

塗料の種類とその特長

油性塗料と水性塗料

ひと昔前までは、塗料といえば油性と考えられていました。今は、水でうすめられ刺激臭もない水性塗料が豊富に出回っています。引火性もないから安全。乾いてしまえば、もちろん水に溶けることはありません。
その他の塗料としては、ラッカー系塗料が挙げられます。

スプレー式塗料

電気製品や自転車、ホビー用品などを手軽に塗るにはスプレー式塗料があります。噴射口を対象に直角に向け、近付け過ぎると塗料がタレるので30cmほど離して吹き付けます。使用前には容器をかくはん球の音が聞こえてから30秒以上振ってください。同じ所に噴射し続けないように気を付けて、まんべんなく吹き付けます。引火性が強いので、特に火気には注意が必要です。

用途

塗料選びに失敗するとせっかく塗ったものが乾かなかったり、短時間ではがれてしまったり、これでは二度手間です。用途は容器の表示で確かめておきましょう。

塗料を使い始める時

容器を逆さまにして振る中味を十分に撹拌することが大切です。容器を逆さまにして振った後で開封し、開けたら底から棒でよく混ぜます。このとき粘り気があり過ぎて塗りにくいようでしたらうすめ液でうすめてください。うすめ液を5%~10%ほど加えると塗りやすくなります。

※うすめ液ってなに?

水性塗料をうすめるには水を使います。
ラッカー系塗料ならラッカーうすめ液。その他の油性塗料であればペイントうすめ液を使います。うすめ液は塗装用具の洗浄や手や衣服に付いた塗料を拭き取るのにも役立ちます。

残った塗料の保存方法

水性塗料

しっかりと密閉

しっかりフタを閉めて保存し、水を加えた塗料は水が腐る可能性があるので、保存しないでください。6ヶ月程度が限度です。できるだけ早く使い切ってください。

油性塗料

油性塗料は空気に触れると硬化してゆきますので、ペイントうすめ液を少量加え、混ぜずにそのままフタをすれば塗料の表面に皮張りが出来るのを防ぎます。
水性塗料と同様に、しっかりフタを閉めて保存し、できるだけ早く使い切ってください。

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