2022.07.29
商品に貼ってある値札シールや、子どもが壁や床、家具などに貼ってしまったステッカー。
「剥がしたくてもうまく剥がれない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
買ったばかりの商品や、お気に入りの家具にシール跡が残ってしまうと、気分も下がってしまいますよね。
この記事では、シールを簡単に剥がす方法や、シール剥がしに失敗したときの対処法などを紹介します。
頑固なシールやシール跡で困っている方は、ぜひ参考にしてください。
商品に付いている値札シールや、貼ってから時間が経ったシールは剥がれにくく、剥がせたとしてもベタッとした跡が残ってしまいますよね。
実は、シールの裏側には「粘着剤」というものが塗られており、貼るときに圧力をかけると、この粘着剤がシールと接着対象物の間の凹凸を埋めてくっつくのです。
粘着剤には粘性と弾性があり、水で濡らしても流れ落ちません。
また、粘着剤は熱や紫外線などの影響で劣化し柔軟性がなくなるため、時間が経過すればするほど剥がしにくくなります。
これらのことから、値札シールや時間が経過したシールはなかなかきれいに剥がせないうえ、無理やり剥がそうとするとベタベタとしたシール跡になって残るのです。
それでは、シールをきれいに剥がせる簡単な方法を3つご紹介します。
シールの剥がし方として有名なのが、ドライヤーを使う方法。
シールに使われている粘着剤は温めると柔らかくなり、粘着力が弱くなるため、剥がしやすくなります。
方法は簡単で、ドライヤーの風を直接シール部分に当てて、シールを温めます。
このとき、一番弱い風量に設定して少しずつ温めるのがポイント。
シールが温まったら、150°くらいの角度で、ゆっくりとシールを剥がしましょう。
この方法のデメリットとして、ドライヤーで温めすぎると粘着剤の粘着力が増して、逆に剥がれにくくなることが挙げられます。
ドライヤーで風を送るときは、手で触れることができる程度に温めましょう。
次に紹介するのは、食器用洗剤などの中性洗剤を使った方法です。
この方法は、洗剤に含まれている界面活性剤が、シールを剥がす役割を果たしてくれます。
まず、少し水で薄めた中性洗剤をシールの上から塗りつけ、ラップなどで覆います。
10分ほど経ったらシールをゆっくりと剥がしていき、最後に洗剤を拭き取ったら完了です。
とても簡単な方法ですが、木材や紙類など、洗剤に弱い材質に使用できないといったデメリットがあります。
シールを剥がしたあとにベタベタの粘着剤が残る、中性洗剤を使っても剥がせないといった場合には、セスキ炭酸ソーダを使う方法がおすすめ。
セスキ炭酸ソーダはアルカリ性ですので、酸性の粘着剤の汚れを落とすのに効果的です。
方法は、100倍程度に水で薄めたセスキ炭酸ソーダをスプレーボトルに入れ、シールに直接吹きかけます。
ラップなどで覆って20分ほど放置したらシールをゆっくりと剥がし、最後にセスキ炭酸ソーダを拭き取って完了です。
デメリットとして、中性洗剤を使うよりも少し時間がかかることが挙げられます。
ドライヤーや中性洗剤などを使用してもうまく剥がれず、粘着剤の跡が残ってしまうことがあります。
そんなときは、以下のような方法を試してみてください。
お酢を使うと、お酢に含まれる酸が粘着剤を溶かし、シールを剥がしやすくしてくれます。
方法は、キッチンペーパーやティッシュなどにお酢を染み込ませて、パックのようにシールの上に置きます。
このとき、お酢が浸透しやすくなるよう、あらかじめシールにカッターナイフなどで薄く切込みを入れておくといいでしょう。
上からラップを被せ、10分ほど経過したらシールをこすりながら剥がして完了です。
この方法は、お酢に含まれる酸によって対象物が傷んでしまう可能性があるため、あらかじめ目立たない場所で試してから行うようにしてください。
シールを剥がしたあとにベタベタとした粘着剤が残ってしまった場合は、メラミンスポンジを使ってみてください。
水をつけて軽くこするだけで粘着剤跡が除去でき、ガラスやプラスチック、陶器、木材、塗装した合板などにも使用できます。
ただし、コーティングやワックスがけがしてあるものや樹脂素材などは、コーティングやワックスが剥がれたり、対象物を傷つけてしまったりする可能性があるため、使用しないようにしましょう。
洗剤やお酢などの液体が使えない場所は、消しゴムでこするのも効果的です。
消しゴムでこすることにより、ベタつく粘着剤が消しカスと一緒に取れます。
ただし、消しゴムは摩擦力が大きく、対象物の素材によっては塗装が剥げてしまうこともあります。
また、粘着力の強いシールだと、粘着剤を伸ばして余計に広げてしまうこともあるので、注意が必要です。
除光液に含まれる有機溶剤は、シールの粘着剤を溶かし、剥がしやすくする効果もあります。
方法も簡単で、除光液を含ませたコットンやティッシュなどでシールを押さえ、10分ほど置いたあとにゆっくりとシールを剥がすだけと、とても簡単です。
ただし、除光液を使う場合は対象物の素材に注意をしましょう。
とくにプラスチックは除光液の成分によって溶けたり、白く変色したりする可能性があります。
また、除光液は吸い込むと気分が悪くなってしまうこともあるので、多量に使用せず、換気も忘れず行いましょう。
普段使っているハンドクリームも、油分がシールのベタベタを浮き上がらせ、シールを剥がすのに有効と言われています。
方法は、シールの表面や粘着部分にハンドクリームを塗って10分ほど放置するだけ。
ハンドクリームがしっかりと染み込んだら、ゆっくりとシールを剥がしましょう。
ただし、使用するハンドクリームによってはシールが剥がれない可能性があるため、注意が必要です。
とくに、油分の少ないサラサラしたものだと、きれいに取り除けない場合があります。
シールは使用されている素材によって、剥がれやすさが変わります。
剥がれやすい素材の種類と、剥がれにくい素材の種類をそれぞれ一覧で見ていきましょう。
剥がしやすいシールの素材として、代表的なものに以下があります。
これらはシールを剥がすときに、素材が破れることがあまりないため、剥がしやすいとされています。
対して、剥がしにくいシール素材には、以下のものがあります。
これらは素材が紙でできているため、粘着剤の粘着力に紙の強度が負けてしまい、剥がすときに破れてしまいやすいのです。
これまでに紹介した方法により、家にあるものでもシールを剥がすことができますが、より確実にシールを取り除きたい場合は、専用の商品を使うのもおすすめです。
・簡単シールはがしスプレー
簡単シールはがしスプレーの商品紹介と使い方-アサヒペン
「簡単シールはがしスプレー」は、紙製のシールはもちろん、セロハンテープや両面テープ、粘着剤のベタベタを除去するのにも有効です。
スプレータイプで液がたれにくく、壁や柱など垂直面でも使えます。
また、下地への影響が少ないのでシミになりにくく、剥がした跡がきれいなのも特徴です。
ガラスやプラスチックはもちろん、木部やダンボール、塗装面にも使用できます(あらかじめ目立たない所で試し、問題がないことを確認します)。
シールがきれいに剥がせないときや、シール跡でお困りの方は、ぜひご利用ください。
シールが剥がせない原因や、簡単・きれいにシールを剥がす方法をご紹介しました。
商品に付いている値札シールや、子どもが好奇心で貼ってしまったステッカーなど、時間が経過すればするほど剥がしにくく、ベタベタとした粘着剤が残ってしまいやすくなります。
頑固に貼りついたシールや粘着剤の跡がある場合は、今回紹介した方法に加え、シール剥がし専用の「簡単シールはがしスプレー」も使用してみてくださいね。