2022.07.08
高齢者の事故として発生しやすいのが、転倒。
ちょっとした段差や凹凸のある場所など、たとえ慣れている場所であっても、ふとした拍子に起こることがあります。
転倒によって、けがをしたり寝たきりになったりする可能性も考えられるため、日頃から注意が必要です。
そこで今回は、高齢者の転倒予防策についてご紹介しましょう。
転倒事故が発生しやすい場所やおすすめグッズなどもまとめました。
目次
高齢者の転倒事故は、浴室や脱衣所、布団やベッドなどで多く発生しているといわれています。
脱衣所からお風呂に入る際の段差や浴槽をまたぐ際、ベッドや布団から起き上がるときなど、段差がある場所や大きな動作が必要となるシーンで転倒しやすい傾向があります。
ほかにも、庭や駐車場などでも段差や動作が大きくなりやすく、転倒事故が起こりやすい場所といえます。
消費者庁によると、高齢者の転倒事故の約半数が在宅中に起こっているのだとか。
つまり、住み慣れているはずの自宅でも、転倒事故は起こりうるため注意が必要なのです。
高齢者が転倒すると、その後どのような問題が発生するのかを詳しく見ていきましょう。
高齢者が転倒すると、若い時のようにうまく手をついたり、バランスを持ち直したりすることが難しくなります。
その結果、ちょっとした転倒でも、日常生活に支障をきたすようなけがをする可能性があり危険です。
高齢者は、骨が弱くなっているケースも多く、転倒によって骨折することも考えられます。
すると、痛みや腫れといった症状が現れ、通院や手術が必要になる場合があることも頭に入れておきましょう。
転倒によってけがや骨折をすると、寝たきりになる、入院が必要などといった理由から、体を動かす機会が減り体力の衰えやストレスが溜まるといったことが考えられます。
また、気分的な落ち込みを感じたり、体調不良を引き起こしたりすることもあるようです。
さらに、けがや骨折によって寝たきりで介護が必要になる状態や入院期間や看護が長引くなどして刺激が減ると、認知症を発症する恐れもあります。
生活にさまざまな不自由をもたらす可能性のある高齢者の転倒事故。
健康的に長生きするために、転倒予防策をご紹介しましょう。
転倒事故を予防するために、日頃から体を動かすことが大切です。
運動する機会が少ないと、運動機能や感覚機能が低下し、転倒のリスクがアップします。
そのため、散歩や座ってできる体操など、無理のない範囲でできるトレーニング方法でこまめに体を動かし、体のバランス力や筋力アップを目指しましょう。
特に、下半身をメインに動かす運動を取り入れるのがおすすめです。
転倒防止には、バランスの良い食事を意識することが大切です。
栄養のバランスが整った食事を摂取することで、筋力アップのサポートになる、骨を強化するなどの効果が期待できます。
たんぱく質やカルシウムなどを中心として、豊富な栄養をしっかり摂取できる食事を意識してみてください。
高齢になると食が細くなり、たくさんの栄養を摂るのがなかなか難しい場合もあるでしょう。
そんなときには、サプリメントを活用するのもひとつの方法です。
今一度自宅などの生活環境を振り返ってみると、階段や部屋と部屋の段差、足元に物を置いているなど、つまずきやすいポイントが見つかる場合もあります。
つまずきやすい場所では、手すりやスロープを設置する、物を移動させるなど、転倒しづらい環境整備を心がけることが大切です。
ほかにも、スリッパをはかないようにする、コード類は壁際に沿わせる、滑り止めのマットを設置するなど、いろいろなアイデアがあります。
生活環境にマッチした対策を講じてみてください。
ここでは、高齢者の転倒を予防するおすすめグッズをご紹介しましょう。
杖などの福祉用品をうまく活用することで、歩行が安定し転倒予防になります。
また、足にフィットさせやすいマジックテープ付きの靴を選ぶ、玄関への踏み台の導入などもおすすめのアイデア。
ライフスタイルと使いやすさを考慮して、快適に使用できる福祉用具を取り入れてみてください。
便利な介護用品が多数販売されているため、パンフレットなどを参考に、それぞれにマッチした商品を選択しましょう。
転倒予防策のひとつとして、滑り止めマットを活用するのもおすすめです。
『アサヒペン』から販売されている「有孔ラバーマット」は、天然ゴムを使用した弾力性のある穴あきマット。
雨や雪によって滑りやすくなった地面でも、凹凸があるためスリップ防止や安定した足場の確保ができます。
また、ドット状に空いた穴により、水や泥はねを軽減する効果も期待でき、機能性に優れた商品です。
駐車場や玄関など、転倒の危険性がある場所に設置することで、高齢者の歩行をサポートします。
個人の住宅だけでなく、公共施設や店舗などでも、転倒予防や快適な環境づくりの一環として取り入れられている人気商品です。
●商品URL:
ラバーマットシリーズ
高齢者の転倒事故のほとんどは自宅で発生しています。
そのため、まずは生活環境を見直し、スロープや滑り止めマットの設置など、転倒しにくいよう工夫を凝らしましょう。
また、普段からこまめに体を動かす、食事に気を付けるなど、自分自身ができることを実践するのも忘れてはいけません。
健康的に長生きするためにも、ライフスタイルに合った転倒予防策を講じてみてください。